日本家屋の屋根と言えば瓦!瓦の歴史や三大瓦をご紹介します。
昔ながらの日本家屋の屋根と言えば、思い浮かぶのは瓦屋根じゃないでしょうか。
最近では瓦屋根のお家は減ってしまいなかなか身近ではなくなってきているかもしれませんが、それでもやはり日本人にとっては馴染み深い屋根材かと思います。
そんな瓦がいつから作られているか等、瓦の歴史をご存知ですか?
”瓦”という漢字は元々、粘土を素焼きしたもの全般を指すものでした。
意外に思われる方が多いかと思うのですが、瓦は世界各地で古くから用いられていました。
しかし、瓦の発明者や時期は不明だそうです。
世界で最も古い瓦は中国の陳西省西安の近郊で出土した約2800年前の薄手の平瓦だそうです。
日本には西暦588年に百済から仏教と共に伝来したとされており、飛鳥寺の創建の際に初めて使用されたようです。
現存の日本最古の瓦は飛鳥時代のもので、元興寺(飛鳥寺を移築したもの)の極楽坊本堂と禅室に葺かれているものになります。
日本には日本三大瓦と呼ばれる日本を代表する三つの瓦があります。
その中でも多く流通しているのが愛知県産の三州瓦です。
愛知県の三河で盛んに生産されており、日本の年間瓦総生産数の60%を占めています。
三州瓦の原料になる粘土はきめが細かく、カオリンという鉱物の含有比率が高いことから「三州瓦は肌がきれいである」と言われています。
次に淡路瓦です。
その名の通り兵庫県淡路島で生産されている瓦です。
特に南あわじ市を中心にいぶし瓦をはじめ、釉薬瓦(陶器瓦)、無釉瓦、和形、F形と色んな種類、形状の瓦が生産されています。
淡路瓦は焼成温度が1000度前後と三大瓦の中では一番低いのですが、淡路瓦の原料になっている「なめ土」と呼ばれる粘土は粒子が細かくいぶし瓦に適しているので、いぶし瓦の生産量は日本一です。
最後に石州瓦です。
石州瓦は島根県の石見地方で生産されています。
石州瓦は焼成温度が1200度以上と非常に高温で焼成するため凍害(
瓦の凍害についてのコラム)に強く、日本海側の豪雪地や北海道などの寒冷地に多く使用されています。
独特な赤褐色が特徴で山陰地方等では赤い屋根の町並みを見ることができます。
この赤褐色は島根県の出雲地方で産出される「来待石(きまちいし)」という凝灰質砂岩(砂と火山灰が固まってできる岩石)を釉薬に使用するためです。
日本三大瓦の他にもたくさんの瓦があります。
それぞれの土地にそれぞれの特徴がありとても面白いと思いますので、瓦についてぜひ調べてみてください。
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