凍害とは

「凍害」とは、主に寒い地域において建材の内部の水分が凍結することで生じる被害のことです。

主に寒冷地で起こる凍害ですが、寒くない地域であっても発生することがあります。

凍害が起こるメカニズムは、

外壁表面の塗膜が経年劣化して保護機能を失い、キズなどの隙間から外壁内部へ水分(雨水、湿気等)が侵入する様になる
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内部に侵入した水分が凍結・融解を繰り返すことで建材がダメージを受ける
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水分が凍結する際の体積膨張により、外壁面にひび割れが発生する（水は凍ると約９パーセントの体積の膨張を起こすと言われています）
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ひび割れが生じた部分はさらに水分が侵入しやすくなり、ひび割れが拡大する

このように建材（屋根材、外壁材）の内部に侵入した水分が、凍結→膨張→融解を長期的に繰り返しながら徐々に劣化が進行していきます。

凍害による被害とは

主な被害は、

●　屋根瓦のヒビ割れ、破損、漆喰部分の割れ

●　外壁のクラック、表面の剥がれ、崩れ

●　上記を原因とする建物被害（雨漏り、内部結露、柱や板の腐食）

などが考えられます。クラック（ヒビ割れ）は最初のうちは小さく目立たないかもしれませんが、上記で説明した通り、徐々に劣化は進行していきますので、注意が必要です。

ではその対処法としては、どのようなものがあるのでしょうか。

防水率の高い建材を選ぶ

JIS 規格で粘土瓦の吸水率は釉薬瓦で12％以下、いぶし瓦で15％以下、無釉瓦で12％以下と定められています。しかし各瓦メーカーの近年の研究成果で、吸水率は４～９パーセント台（原材料や種類により幅はあります）にまで改善されています。スレート(コロニアル・カラーベスト)の吸水率は約9～18％と言われています。

一方、水分を含んでいない建材は金属の鋼板があります。屋根カバーや屋根葺き替えではガルバリウムなどの金属屋根材を選択するのも一つの手です。

早めに塗り替えを行う

また防水性を高めるために、早めの塗装をすることも有効です。

外壁に生じる凍害の発生原因は主に塗膜の経年劣化です。塗膜が劣化して塗料の保護機能(防水機能)が失われることによって凍害が発生します。

したがって、屋根も外壁も塗膜が必要なところは、早めに塗り替えを行うことによって凍害を防ぐことができます。

凍害による被害を避けるためには、定期的な点検とこまめな修繕が不可欠になります。気になっていることがある方は、是非お気軽にお問い合わせください。