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現場ブログ
瑞浪市にて住宅の陸屋根に雨樋を設置する工事をしました　雨水を効率的に排水することが大切なポイントです

皆さん、こんにちは！街の屋根やさん東濃店です。

瑞浪市のお宅で、増築中の住宅の陸屋根（りくやね）に雨樋を設置する工事を行いました。

陸屋根とは、一般的な三角屋根のように傾斜がついていない、ほぼ平らな形状の屋根のことです。実際にはわずかな勾配（こうばい＝傾き）が設けられており、雨水を一方向に流すように設計されています。最近では、シンプルでモダンな外観デザインの住宅にも多く採用されています。

陸屋根の特徴

陸屋根は、上から見るとほぼ水平に見えますが、前述の通り、実際には水はけのためにわずかに勾配（こうばい＝傾き）が取られています。
この形状のメリットは、外観がすっきりしてスタイリッシュになること、屋上を何らかのスペースとして活用できることなどがあります。
ただし、傾斜屋根と違って雨水が自然に流れ落ちないため、雨樋や排水口の設計がとても大事になります。きちんと排水できないと、屋根の上に水がたまり、防水層の劣化や雨漏りの原因となってしまいます。

≫【関連記事】陸屋根のチェックポイントとメンテナンスについて

陸屋根の雨樋と勾配屋根の雨樋の違い

一般的な勾配屋根では、屋根の端に軒樋（のきとい）を取り付け、そこから竪樋で雨水を地面に流します。
しかし陸屋根は軒樋が設置されず、屋根の排水を兼ねた屋根材そのもの、または屋根内に設置された排水口から排水します。写真は設置されたドレン（排水口）です。
陸屋根の屋根材には、ウレタン防水や金属防水などが用いられ、屋根の防水層に設けた排水口から水を排水します。

陸屋根の雨樋は、外から見えにくい位置に配置されるため、建物のデザインを損なわないのが大きな利点です。しかし、落ち葉や砂ぼこりが排水口に溜まると、すぐに水が流れにくくなり、屋上全体に水が広がることもあります。そのため、定期的なメンテナンスや点検がとても大切です。特に枯葉などが舞い散る秋から冬にかけては、排水口まわりのゴミ詰まりを防ぐことが重要です。

雨水の排水計画と雨樋の設置の関係性について

陸屋根では、雨水を確実に建物の外へ排出するために、排水計画と雨樋の配置を一体的に設計することが求められます。
屋根面のわずかな勾配を利用して、雨水を効率よく集めるようにし、最も水が集まりやすい位置にドレン（排水口）を設けます。このドレンに接続する竪樋や横引き配管の径（けい＝太さ）・勾配は、降雨量や屋根面積を考慮して決定します。
排水能力が不足していると、屋上に水が滞留し、防水層の劣化や漏水の原因になるため、計算に基づいた設計が重要になります。つまり、雨樋の設置は単なる付帯工事ではなく、屋根全体の排水システムの中核を担う要素といえます。

陸屋根の雨樋の清掃

勾配屋根の雨樋は、脚立や高所作業で簡単に清掃できる場合もありますが、陸屋根の雨樋は構造上、屋上に上がってドレン（排水口）周りを清掃する作業が必要です。
そのため、安全を確保できる場合は自分で清掃することも可能ですが、基本的には専門業者に依頼する方が安心です。
排水口まわりのゴミを取り除くだけでも、水はけが大きく改善します。定期的なメンテナンスが、建物の寿命を延ばすことにつながります。

まとめ

陸屋根は、モダンで洗練されたデザインの一方で、雨水対策が建物を守る要となる屋根の形状です。
今回のように雨樋をしっかり設置して排水計画を整えることで、屋上の防水機能を長持ちさせることができます。また、定期的な清掃や点検を行うことで、雨漏りの心配を減らし、安心して暮らせる住まいを保つことができます。
また、今回ご案内した雨樋の整備以外にも、いくつかの有効な雨漏り対策があります。その中でも重要とされる対策は、屋上防水の「立ち上がり部分」の補強です。

防水層は屋上の床面だけでなく、外壁との取り合い部分（立ち上がり）まで一体的に施工されています。この部分の施工不良や劣化が雨漏りの原因になるケースも多いです。
特に笠木（かさぎ）や金属カバーの継ぎ目、外壁との接合部は要注意です。今回も雨樋の設置と一緒に、笠木の設置工事をしっかりとさせていただきました。写真は完成した陸屋根の笠木です。
今後は、定期的に防水の浮きやシーリング切れをチェックし、小さな劣化も早めに補修しておくと安心です。

「屋上の水はけが悪い」「雨の日に水たまりができる」と感じたら、早めの点検がおすすめです。小さなメンテナンスが、お住まいを長く守る大切な一歩になります。気になる症状を見つけられましたらお早めにご相談ください。

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